2017-10-11

【3分で解説】今年ノーベル賞を受賞した『行動経済学』って?

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山本 マサヤ

【心理戦略コンサルタント&メンタリスト】 『心理学で人間の不思議を解き明かして社会実装する』 心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ため、心理学を駆使したマーケティング戦略立案や人材育成のセミナーを開催。 また、メンタリズムという心理誘導や読心術のエンターテイメントショーも行う。 トップランナー100人選出(クラウドワークス株式会社、株式会社サイバーエージェント)/MENSA所属 詳しい情報はについてはこちらから『about 山本マサヤ』 お仕事などのお問い合わせは『お問い合わせ』からご連絡ください。

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こんにちは、メンタリストの山本マサヤです。

 

今年もノーベル賞を受賞者の発表が行われました。

今年こそ、ノーベル文学賞に村上春樹さんが選ばれるかと思いましたが、

今年の受賞者は英国人作家、カズオ・イシグロさんでしたね。

 

ところで、今年のノーベル経済学賞を受賞した方をご存知ですか?

米シカゴ大のリチャード・セイラー教授という方なのですが、

その方が研究しているのが『行動経済学』という学問です。

 

 

『経済学』は聞いたことがある人も多いと思いますが、

この『経済学』は「すべての人間は自己利益のために合理的に行動する」という前提で

人の選択や行動を分析しています。

そこには、人間の感情やバイアスという概念がありません。

 

つまり、世界の全人類が完全合理主義人間が前提なんです。

 

合理的な判断を必ずできている人は少ないです。

毎日ちょっとずつやったほうがいい夏休みの宿題を最終日に必死でやってたのも『非合理的』です。。。

駅のタクシー乗り場で30分近く並ぶ会社員の列だったり。。。

(ちょっと駅から歩いて離れたら路上ですぐ簡単に捕まえれるのに)

 

そんな非合理的な人間が作る社会を、合理的であるという前提で分析して、

非合理的な人間社会に適用するのは当初からなかなか無理がありました。

 

そこで、『行動経済学』の登場です!!

 

[su_heading size=”20″]行動経済学とは?[/su_heading]

 

行動経済学を一言で表すなら、

 

心理学と経済学の融合

 

です!

 

人が行う意思決定で非合理的な意思決定をする可能性を考慮して、

心理学的な観点でも経済の現象を分析するようになりました。

 

経済学の「合理的な人間の意思決定」という前提に、心理学を加えることで、

人間の非合理的な面もカバーできるようになったのが行動経済学です。

 

みなさんも心当たりがある、行動経済学の研究をご紹介しましょう。

 

損失回避性

 

損失回避性とは『人は「損」をすることが大っ嫌い』というものです。

詳しく言うと、

 

「人は得をすることより、失うことを避けようとする心理がある」

 

というものです。

 

あなたは、道端で100万円を拾って、その100万円をなくしたとしましょう。

あなたこの思い出を、「あっ!!100万円拾ったんだ!」よりも、

「うわぁ〜!!100万円なくしてしまった・・・」という失った思い出として思い出すことでしょう。

 

(正確には100万円拾って100万円失っただけなのでプラスマイナス0なんですけどね)

 

ちなみに、

「彼氏・彼女ができる喜びよりも、失うことが怖いから付き合わない」
「ダメ彼氏・ダメ彼女とわかっていても別れられない」

これも損失回避性です。

 

 

そして、この損失回避性を使ったキャンペーンがスポーツ洋品店やスーツ屋さんでよく見かけるこちらの広告

 

「2着目を買えば◯%OFF、3着目は0円」というキャンペーンをご覧になったことは、ありませんか?

そして、このキャンペーンの恩恵を受けた経験があるのではないでしょうか?笑”

 

このキャンペーンは、そもそも1着しか買う予定がなかった人がターゲットのキャンペーンです。

合理的に考えれば、もともと1着しか必要ではなかったので、1着だけ買って帰ればいいのですが、

そうはいかないのが人間心理の面白いところ。

 

いろいろな店舗で、このキャンペーンが行われているということは、かなり効果を発揮しているのでしょう。

 

このキャンペーンを行動経済学の損失回避性から分析してみましょう。

 

 

 

このキャンペーンがもっとも効果を発揮するのは、お客さんの手にスーツを1着持っている瞬間です。

 

「今、あなたはこのキャンペーンでその1着を半額で手に入れるチャンスを持っています。そのチャンスを捨てますか?」

 

あなたは、2着目を買わないという選択をすると、

このチャンスを手放すという判断を下したことになり、失うことを嫌がる人間心理からすると、それなりに意思の強さが必要です。

 

 

逆に、スーツを手元にまだ持っていなければ、それほど効果を発揮しないでしょう。

「今日スーツを買えば、2着目が半額です。」

このキャンペーンがまだ他人事ですし、1着目ですら買うか検討中の人に2着目が半額だったとしても、

何も失わないので効果を発揮しません。

なので、このキャンペーンを進めるタイミングや、知らせる方法は慎重に検討する必要があります。

 

行動経済学は2002年にダニエル・カーネマンがノーベル経済学賞を受賞して一気に広まり、

まだまだ歴史の浅い学問です。

 

今後、更に研究が進み、人間心理を考慮した「人の意思決定」を予想できるようになるでしょう。

ビジネスや政治の場にどんどん取り入れられていくでしょう。

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