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山本 マサヤ
【心理戦略コンサルタント&メンタリスト】
『心理学で人間の不思議を解き明かして社会実装する』
心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ため、心理学を駆使したマーケティング戦略立案や人材育成のセミナーを開催。
また、メンタリズムという心理誘導や読心術のエンターテイメントショーも行う。
トップランナー100人選出(クラウドワークス株式会社、株式会社サイバーエージェント)/MENSA所属
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マクドナルドのキャッチフレーズ
「i’m lovin’ it」
日本語に訳すと
「私は大好きだ!」(スラングのため正しい訳になっていないかもしれないが、ニュアンスは正しいはず)
という訳になります。
このキャッチフレーズには、マクドナルドを好きになってくれるように誘導する心理テクニックが隠されていると言及する神経学者がいます。
その神経学者の名前は、”デイビット・ルイス”
マインドラボ研究所 ディレクター
「買い物をする脳」の分析に神経科学を応用したパイオニア的存在の研究者。「ニューロマーケティングの父」と呼ばれ、1980年代からサセックス大学でテレビCMと脳波の関係の研究をしていた。
最先端のリサーチに基づくコンサルタントを行う「マインドラボ研究所」を設立。高度な技術を駆使して、買い物をするときの人の心と体の反応を研究している。現、同ラボディレクター。
出典:bookvinegar
氏は、QEEGやfMRIなどを活用して、買い物中の顧客の脳の活動状態をリアルタイムに観察することで、「なぜ、その商品を選ぶのか?」「買い物をするときに、心と体はどう反応するのか?」を分析しています。
たくさん売れる商品を作るには、良い商品を作るだけでは不十分であり、顧客の無意識の意思決定に正しくアプローチする必要があると考えています。
代表的な著書には、以下のものがあります。
[amazonjs asin=”4534052197″ locale=”JP” title=”買いたがる脳 なぜ、「それ」を選んでしまうのか?”]
[amazonjs asin=”4484151081″ locale=”JP” title=”なぜ「つい」やってしまうのか 衝動と自制の科学”]
どれも、人の無意識の意思決定について研究された内容になっており、とても興味深い内容ですので、お時間がありましたら、ぜひ、購入してみてください。
さて、今回はマクドナルドのキャッチフレーズについてですが、氏はマクドナルドのキャッチフレーズについて、
「マクドナルドのコピーは絶妙な自己暗示である」
と、言及しています。
“You’re lovin’ it”(訳:あなたは大好きになる!)で、相手に特定の行動を指示すれば、反発につながりかねない。
たとえ意識していなくても、心理的抵抗を生み、まったく反対の行動をする危険がある。
“i’m lovin’ it”をキャッチフレーズのように何度も繰り替えされると、無意識のうちに自分自信も口ずさむようになる。
愛(love)という感情とマクドナルドブランドが結びつき、”You’re”ではなく、“I’m”と言われた消費者は自己暗示にかかり、自分自信にマクドナルドを「愛せよ」という指令を発するようになる。
出典:買いたがる脳 なぜ、「それ」を選んでしまうのか?
これは、一貫性のルールと呼ばれています。
ひとたび、決定を下したり、ある立場をとると、そのコミットメントと一貫した行動を取るように、個人的にも対人的にも圧力がかかります。
出典:[amazonjs asin=”4414304229″ locale=”JP” title=”影響力の武器第三版: なぜ、人は動かされるのか”]
この心理テクニックは、マーケティングの場だけでなく、朝鮮戦争中に中国に捕虜として捕まったアメリカ兵にも、中国側に協力的になるように無意識にコミットさせて、捕虜として捕まったアメリカ兵のほとんどが寝返ってしまったほど強力な効果があります。
詳しくは、上記の影響力の武器をお買い求めください。
“i’m lovin’ it”(私は大好きだ!)というワードを顧客がコミットすることで、それと一貫した行動を顧客が取るよう、誘導するキャッチフレーズになっているのではないかというのが、氏の考察です。
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