2018-09-08

【今日の心理学読書】人をひきつける心-対人魅力の社会心理学-

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山本 マサヤ

【心理戦略コンサルタント&メンタリスト】 『心理学で人間の不思議を解き明かして社会実装する』 心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ため、心理学を駆使したマーケティング戦略立案や人材育成のセミナーを開催。 また、メンタリズムという心理誘導や読心術のエンターテイメントショーも行う。 トップランナー100人選出(クラウドワークス株式会社、株式会社サイバーエージェント)/MENSA所属 詳しい情報はについてはこちらから『about 山本マサヤ』 お仕事などのお問い合わせは『お問い合わせ』からご連絡ください。

人を「好き/嫌い」になる対人心理について、古今東西の研究結果がまとめてあります。

統計的な内容も含まれているので、一般向けというよりは大学の教科書的な本です。

読むのがちょっと大変ですが、内容はとても濃くて詳細です。

対人心理について深く研究したい場合はおススメです。

例えば、他者から好まれる方法として、海外の研究結果の『自分の魅力を高めるために特定の他者に影響を与えようとする不当な戦略的行動』を紹介しています。

それは、

①賛辞的な他者高揚

②意見の同調

③自己呈示

④恩恵の施し

です。

上から順に相手が自分に好感を持ってくれる効果の高いものになっています。

つまり、晩御飯を奢ってあげたり、プレゼントをあげるよよりも、相手の自尊心を高めてあげたり、意見が合う、自己開示をするほうが好意を持ってもらうには効果がはるかに高いです。

言われてみれば、その通りです、相手に物をあげ続ける関係は「(前はこれをくれたのに。。。)」というもっと上を求めるようになったり、関係性が一方通行だったり、短期的になりやすいです。

④は効果的ですが、本当に相手から好感を持って欲しいならば、①〜③を徹底したほうが絶対に効果的です。

あとは、「会えば会うほど好意が増す(単純接触効果)」や「あなたのいい面を考えるほど好意が増す(結晶化)」「恐怖体験をした後(または最中)に見た異性のことを魅力的に感じる(吊り橋効果)」などが、表面的なテクニックとしてではなく、統計的なエビデンスや効果を最大化する方法、効果が薄れてしまう場合など広い想定がされています。

たまに、「これ、絶対に悪用できるやつじゃん。」的なマッドサイエンティストな実験が入ってるのも本書の楽しいところです。

一般書籍から、一歩ステップアップしたい場合に、ぜひご一読ください。

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