山本 マサヤ
最新記事 by 山本 マサヤ (全て見る)
- 【読書】イェール大学人気講義 天才 ~その「隠れた習慣」を解き明かす - 2022年9月28日
- それ間違ってるかも。部下を変えるピグマリオン効果の3つのポイント - 2022年5月25日
- 著名人の自殺報道が視聴者に与える影響 -ウェルテル効果- - 2022年5月12日
みなさん、こんにちは山本マサヤです。
前回、「短時間睡眠でも脳を活性化する方法」というコラムをアップしましたが、
これは、そもそも、短時間睡眠ではない人が、気持ち良く起きて、パフォーマンスを
発揮する方法について検証したものです。
しかし、世の中には、常に睡眠時間が短いショートスリーパーと呼ばれる人が存在します。
こちらが日本人の平均的な睡眠時間です。
日本人において、ショートスリーパーとは、睡眠時間が平均6時間未満で、日本人の人口の5〜8%存在します。
仕事や学業が忙しくて、睡眠時間がそれだけしか取れない人がショートスリーパーというわけではなく、常に6時間未満の睡眠しか必要とせず、1日が普通に生活できる人のことをショートスリーパーと言います。
ちなみに、日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても、かなり少ないです。
2016年に行われた調査で、健康的に暮らせる睡眠時間が8時間と言われており、各国の平均睡眠時間が、それより多いか、少ないかを分単位で表したグラフです。
青いグラフは8時間よりどれくらい多いか、赤いグラフは8時間よりどれくらい少ないかを表しています。
出典:These are the countries that get the most sleep
シンガポールは、ずば抜けて睡眠時間が少ないですが、日本も世界的に見て、かなり睡眠時間が少ないです。
[su_heading size=”20″]ショートスリーパーは遺伝子の突然変異である[/su_heading]
イギリスの元首相のマーガレット・サッチャーや元・心理学者のAbby Ross氏は、訓練したわけでなく生まれながらにして、ショートスリーパーでした。
生まれながらにしてショートスリーパーの人は、その人の遺伝子に突然変異が起きていると言われています。
2009年にカリフォルニア大学で行われた研究では、「毎晩夜中に床に就いても翌朝4時に目が覚めてしまう」という女性とその家族を対象とした、遺伝子配列の比較実験が実施されました。実験の結果、研究チームはショートスリーパーの人たちの体内で「DEC2」という遺伝子が突然変異を起こしていることを発見。また、前述のショートスリーパーの女性の家族のうち、普通レベルの睡眠時間を必要とする人たちはDEC2遺伝子に異常が見られなかったそうです。
出典:ショートスリーパーが健康的なのは遺伝子の突然変異が原因か
DEC2はサーカディアンリズム(人間の1日の行動パターンを規定する周期)をコントロールしていると考えられている遺伝子です。
DEC2を操作したマウスは睡眠時間が短くなったという実験結果もあります。
つまり、DEC2を操作すれば、ショートスリーパーになれます!
短い睡眠時間で、これまで同様に充実した元気な1日を過ごすことができます!
とは言え、自分で遺伝子を操作することは無理です。。。。。。
医学的にも人間を使った実験はまだ、行われておらず、いつ実現するかは分かりません。
しかしながら、習慣の力で睡眠時間を減らすことはできます。
[su_heading size=”20″]ショートスリーパーになる習慣[/su_heading]
睡眠コンサルタントのNeil Stanley曰くショートスリーパーになるには、
いつも同じ時間に起きる習慣を作ること
が重要だそうです。
人間は起床する1時間半前に体が起きる準備を始めます。
起きる時間が不定期だと、体内時計が狂ってしまい、起きる準備ができるまでに起きないといけない時間になり、体や脳が覚醒する前に無理やり起きなくてはいけないことになります。
もし、ショートスリーパーになりたいのであれば、
ステップ1. 起きる時間を固定化させる
・同じ時間に起きる習慣を作ることで、体が起きる準備を狂わせない
ステップ2. 睡眠時間をちょっとずつ減らす
・入眠する時間をちょっとずつ遅くしていく
・だいたい、「15分入眠時間を遅くして一週間を過ごす」を繰り返すとよい
という2つのステップで減らすことが効果的だと言われています。
習慣の力で、サーカディアンリズム(人間の1日の行動パターンを規定する周期)をコントロールして、ショートスリーパーの能力を身につけてみてはいかがでしょうか。
参考:
・The people who need very little sleep
コメントを残す