山本 マサヤ
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著名人の自殺報道について、メディアでは何度も、そして具体的に報道されてしまっている。
厚生労働省では、こういったメディアの報道について規制しようとしている。
実際に、自殺報道は、視聴者の自殺衝動を後押ししてしまう可能性があり、そのような研究は1974年から行われてきた。
アメリカの社会学者 Phillips(1974)は自殺報道による自殺の群発について以下の4つを述べている。
①報道後ある程度の期間が経って自殺の増加現象が起きている
②増加は一時的なものである(数日程度)
③報道量が多いほど増加の幅が大きい
④報道に登場した人物に近い属性の人々に大きな効果が見られた
これらの現象をウェルテル効果と名づけた。
今の報道方法を見ると、③と④については不安視される。
また、Stack(2000)によると、タレントや有名政治家などの自殺が報道された場合は、それ以外の人の自殺報道があった場合に比べて14.32倍の模倣自殺の危険率があることを挙げている。
なので、自殺報道から心と体の距離を離しましょう。
もし、少しでも不安に感じることがあれば、専門の相談窓口へ連絡することをお勧めします。
【引用文献】
・末木新 (2013). メディア報道・利用が自殺に与える影響の概観と展望 -日本におけるデータを用いて実施された研究を対象に-
・Philips,D.P. (1974). The influence of sugestionon suicide:Substantive and theoretical implications of
the Wertherefect.Amel’IcanSoαiologicalReview,39,340-354.
・Stack,S. (1983). TheefectoftheJonestownsuicides on American suicide rates. Joumal 01 Social Psychology,1 19,145-146.
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