山本 マサヤ
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こんにちは、山本マサヤです。
通勤・通学などで電車をよく使う方に質問です。
駅のホームや、踏切を照らす、この青いライトの存在に気づいたことはありますか?
実は、このライトは線路への投身自殺者を踏みとどまらせる効果があるとして、
2005年に奈良県警が導入して以来、全国の鉄道会社が続々と導入を進めています。
多くは踏切やホームの端などに設置されています。
これはもともと、2000年にイギリスにあるグラスゴー市が景観改善のために街路灯に導入したところ、犯罪発生件数が減少したことで注目を集めました。
青色照明を導入したことによる日本での事例報告では、
青色照明は鉄道機関では、JR西日本が06年12月に導入し、11年3月末までに管内の踏切など94か所に設置した。
この94か所について設置の前後で比較すると、自殺件数はおおむね半数以下に減少したという。JR東日本では、09年2月に高崎線の3駅に設置されたのが始まり。水戸支社では、まず09年1月、自殺が目立った佐貫―牛久駅間と神立―高浜駅間、内原駅近くの踏切3か所に試験的に設置。その後、11年12月までに13駅、12踏切の計25か所に増やし、飛び込み自殺が起きやすい夜間に点灯するようにした。
青色照明を導入して以来、確かに自殺数の減少が起こっているようです。
しかし、実際のところ、青色照明が自殺数減少とどういう関係があるのかは、
心理学的に実証はされてはいません。
日本で起きたこの効果に関して、イギリスにあるLEDの専門機関『Minimise Energy』は
「青色照明は人を落ち着かせる効果があります。また、青色の照明が照らされている環境は日常的な照明とは違う環境にあるため、人に「本当に自殺してもいいのか?」と、再考させる効果があるのかもしれない」
と、報告しています。
また、痴漢や強姦などの犯罪の起こりやすい場所への設置も効果的だと言われています。
東京は世界的に見ても、典型的なストレス社会だと言われています。
最近では、いじめ問題などで自殺をする人が後を絶ちません。
もし、この青色照明が少しでも抑止力になるのであれば、
全国の駅のホームや踏切、自殺が行われやすい場所に導入して欲しいものです。
参考:
・Blue lights coming to more UK stations in bid to deter suicides
・How Blue Lights on Train Platforms Combat Tokyo’s Suicide Epidemic
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